眼圧と正常隅角
眼圧は目の中の圧力のことで、房水(目の中の水)の流れによって左右されます。房水は毛様体から産生されて隅角(角膜と虹彩の角の部分)にある線維柱帯/房水静脈を通り眼外に流れていきます。
原発性閉塞隅角症/閉塞隅角緑内障/急性緑内障発作とは
原発性閉塞隅角症とは隅角が狭い状態。
閉塞隅角緑内障とは隅角が狭い状態があり、房水の流出抵抗が高くなって眼圧が上昇し、視神経の障害が発生しつつある状態。
急性緑内障発作とは隅角が狭い状態があり、隅角と虹彩(茶目)が閉塞してしまい、房水の流出ができなくなって、眼圧が急激に上昇する状態。頭痛や眼痛や視力低下があり、緊急手術の必要があります。
症状
原発性閉塞隅角症は症状はありません。閉塞隅角緑内障は眼圧が上がって次第に視野が狭くなってきます。
急性緑内障発作は突然の頭痛や眼痛や視力低下があり、数日で失明の危険があります。
治療 手術
しばらくは点眼薬や診察や前眼部OCTなどでの経過観察となります。
Shaffer GradeⅠ(隅角の角度が10度台)まで進行した場合は虹彩光凝固(LI)や白内障手術の適応となります。虹彩光凝固は虹彩にレーザー光線で小さな穴を開ける光凝固です。白内障手術は水晶体を眼内レンズに置き換える手術です。術式や難易度によりますが、3分~10分くらいです。局所麻酔です。
合併症や術後の注意点
白内障手術は白内障手術リスク(別紙)があります。虹彩光凝固は術後一過性の眼圧上昇や/前房出血/水疱性角膜症などがあります。術後の内服や点眼は指示通りに行って下さい。
痛みや赤みや見づらさが強い場合は、受診して下さい。病状によって再手術が必要になる場合があります。
その他予測されない合併症や術後の注意点がある場合があります。