翼状片
眼球のことを指して皆さんは、「黒目」、「白目」といった言い方をしますが、実際には人間の黒目(角膜)は透明、白目(結膜)は黄白色の半透明の膜になっています。それぞれに色がついて見えるのは、その奥にある眼のパーツの色が透けて見えているからです。
この角膜と結膜の間にはそれぞれに進入しないようにバリアがあり、棲み分けができています。そのバリアがケガや長年の紫外線の影響などで傷み、半透明の結膜が透明な角膜の上へ進入してきた状態が翼状片です。そのため、この病気は通常40才以上の方で、特に海や畑などの野外での仕事に携わっていた方に生じてきやすいとされています。
治すには手術しかありませんので、日帰りで20〜40分程度で行っております。ただ再発することもあり、特に若いうちに手術すると再発しやすい傾向があるため、程度が軽い方は再発しにくい60歳以上になってからの手術をお勧めします。翼状片が角膜の中心近くまで侵入してきた場合や、この病気のため角膜乱視が強い場合、あるいはご本人が見た目を非常に気にされている場合などでは早めに手術を行うこともあります。